先日、労働者側から解雇についての相談を受けました。
「社長の気に食わないから・・・」という絵に描いたような不当解雇の話でした。
こういう相談を受けて思うのは社長の労務リスクへの意識の低さ。これだけ個別労働紛争が増えているこのご時勢に、人を粗末に扱うのは、はっきり言って自殺行為です。
社長という立場にいると、自分の指示なら何でも通用すると思い違いをしてしまうことがあります。社員に係ることについては、その時の気分で結論を出さずちょっと時間を空けて冷静に判断してみましょう。
可能であれば誰かに相談して、判断に客観性を入れることも重要。(一番良いのは外部の人間に相談することです)
そして社員と向き合うときにいつも持っておいて欲しいのは「会社は社員の人生を預かっている」という意識。
社長にこんな意識があるとぐっと労務リスクは低減されます。
この相談の翌日、違う会社の社長が「中堅社員からそろそろ家を買いたいからと住宅ローンの相談があったんや。 この会社に一生勤めようと考えてくれているみたいやから、面倒やけど 出来る限り相談にのってやらんとな」と嬉しそうに話されていました。
社員もこの社長だから、一生勤めようと考えたのだと思います。