営業部門、製造部門、経理部門、人事部門・・・
中小企業では経営者自らがすべての部門にタッチし、社員の働き振りをチェックしていることも多いかと思います。
基本的には仕事を社員に任せてはいるものの「ちゃんと目標を理解してるの?」「やる気が感じられない」と仕事への取り組みや意識に物足りなさを感じつい口を出してしまう経営者も多いのでは。
経営者としての意識と社員の意識。当然ですがここには大きな差があります。
すぐに共有化するのは難しいですがこの乖離をできる限り少なく=社員の経営参加意識を高めることが理想の組織への第一歩です。
ある町工場(技術面は世界レベル)では毎年の決算・経営計画を従業員に完全公開してました。
「昨年度はこれだけの売り上げで、これだけ儲かった。社長の給料はいくら。社員の給料総額はいくら。残りの原資からそれぞれの評価を踏まえてボーナスを出して、会社に残るのはいくら。」
「今年はこれだけ売り上げて、これだけ儲けたい。それで社長の給料、社員の給料総額はこうしたい。ボーナスもこれぐらい増やせるし、今までの積み立てとあわせて工場の設備にいくら投資して、さらなる業務の効率化を図りたい。」
社長の給料までオープンにしていたのには驚きましたが、会社のビジョン・がんばるメリットを明確に知った社員の意識は他の会社とは明らかに違いました。
「ここまでがんばれば、これだけ給料が増えるんだ。やってやるか!」「社長は給料以上に働いてるよな。俺も最低給料分は働かないと!」「設備を良くしてくれたら仕事がはかどるからありがたい。家族との時間も増やせるし。」
社員研修などお金をかけて意識改革する手もあり。やり方次第でお金をかけずに意識改革する手もあり。
組織改革・風土改革の手法は奥が深い。